日付:2018年 2月12日(月)
ルート:日本平 有度山(久能・蛇塚スポーツグラウンド起点に周回)

蛇塚グラウンド(9:36)→久能山北尾根(10:13)→有度山(11:01)→蛇塚グラウンド(12:10)


2月のこの週末は3連休。
どこか泊まりで山へ行こうと思っていた矢先に仕事が入ってしまい、結局、最終日の1日だけがお休み。
その休日の午後も、山岳会の打合わせなど用事があったので、フリータイムは午前中のみ・・・
「う~ん、どないしよー」

迷った末、半日で行けるところということで、前々から興味のあった「日本平」へ行ってみることに。
静岡や清水の市街地から見れば、とってもなだらかな裾野を持つ日本平なのですが、今回持っていった装備はというと・・・
「60mシングルロープ、ハーネス、スリング、ビレイデバイス・・・」
クライミング装備なのでありやす。


こちらは徳川家康ゆかりの神社、ご存知「久能山東照宮」。


そう、今回向かった先というのが、その東照宮や石垣いちごのハウスなんかがある久能海岸。
そして、お目当てなのが、写真にあるラブホ・・・じゃなく、その奥にある断崖絶壁の「有度山(うどさん or うどやま?)」なのでありやす。
ちなみに有度山って、日本平のピークって知ってた?


ラブホ前の登り坂をへいこらチャリを漕いで「蛇塚スポーツグラウンド」にデポし出発。
出発地点の標高は45mくらい、目指す有度山の標高は307mなので、標高差としては大したことないが、浸食風化による痩せ尾根のガレガレ地帯・・・
果たして無事、登ってこられるのかな?


先ずは、グランド脇にある小さな沢というか、排水溝のようなところから入って詰めて行きます。
それにしても、朽ちた竹の倒壊がひで~こと。


幾つか堰堤を巻いて、越えて行きます。


「あちょー」と、キックや空手チョップで竹をバキバキ割りながら通過(嘘です)。


沢筋はやがて左(西方向)に向きを変え、急登となった。


ここら一帯には、古い残置ロープがあるが、これは間違っても信用しちゃ~いけません。
とんでもなく細い根っこ(しかも枯れてるし・・・)にFIXされていました。
ロープに体重かけて登って行くものなら、きっと滑落でしょうね。


久能山~有度山との吊り尾根に乗ると、そこにも当てにならない古びたFIXロープが・・・


早速、リッジ状の痩せ尾根となり、ぞくぞくしながら立ち木やススキなどを掴んで登って行きました。


振り向いた先には、久能山の頂・・・


左の谷側には日本平ロープウェイ。海岸沿いに見える白いのは、石垣いちごのハウス。


やがて小ピークへ。正面には、有度山の絶壁。


ここの小ピークは四方とも痩せ落ちていて、立ち上がることもできないくらい、おっかないところでした。
今更感はあるが、ヘルメットとハーネスをここで装着。
足元には残置ロープがあるが、強度を確かめてみると・・・バキッ!?


ははは、やっぱり・・・
FIXされていた立ち木は、既に枯れ木で役にたたず・・・


コルへ向かっての下り・・・お~こわっ。


振り向いて、痩せコケた小ピーク。コルの通過は、とても緊張しました。


次第に尾根幅は広がり、歩き易くはなってきますが、まだまだ慎重に・・・


有度山直下の絶壁も、目の前に近づいてきました。


痩せ尾根を無事突破し、なだらかな有度山の林の中へ。


木が密生した藪っぽいところもあるので、歩きやすい崖っぷちのところを歩きます。ここもスリリング。


山頂一帯が平坦な有度山は、一体どこがピークなのか?わかりづらいですが、三角点を見つけました。


そして、古い石碑も。なんて書いてあるのかしら?


有度山の崖っぷちからの眺め。


振り返って、歩いてきた有度山。
もともと海だったところが隆起し、海食によってこのような地形になったとか。


そして、再び痩せ尾根地帯に突入・・・見えてきたのは?


まるで鎌ナギのような、やせ細ったリッジ状のコルが。とてもじゃないが、ここはムリ。
右に降りれそうな尾根を見つけ、そこから下ることに・・・・


しかし、その尾根も危険極まりなーい。
手っ取り早く懸垂下降して、下のゴルジュに降りようかとも思いましたが、木の枝や根っこに掴まりながら、何とか尾根から下ることができました。


再びこのようなところを抜け・・・




沢の名は「滝ヶ原川」というのかな?この側溝のようなところを抜けると、無事「蛇塚グラウンド」まで戻ってきました。
たった2時間半の山行でしたが、予定通りのルートを探索でき楽しかった。


午後は山岳会の打ち合わせがあるので、西風がビュンビュン吹く中、チャリで急いで帰りました。

久能山って、周囲断崖絶壁で人を寄せ付けない地形で、まるで要塞のような山ですね。
敵が多かったであろう徳川家康が、自分の墓場の地にここを選んだというのも、なかなか頷けます。