日付:2020年 3月 7日(土)~ 8日(日)
場所:上高地 霞沢岳・中千丈沢

アイスクライミングのシーズンも、そろそろ終盤の3月。
この週末は、南アルプス甲斐駒の篠沢七丈瀑へ行く計画でしたが、日曜日に南岸低気圧が通過するとあって、またまた予定変更。
何処へ行こうか?と天気予報に翻弄されながらも、北アルプスなら良いんじゃない?
・・・ということで、毎度のトシゾーさんとカトさん、ツッキ―&私の4人で、上高地の「中千丈沢」へ行ってきました。
中千丈沢と言えば、私にとっては4年前にアイスデビューした思い出の場所。

朝5時過ぎに静岡を出発し、「釜トン」前には9時頃到着。
坂巻温泉に車を停める予定が駐車場は既に満杯。結局、沢渡Pに車を停めて釜トン前までタクシー移動となりました。


天気は下り坂なので、もうちょっと空いているかと思いきや、やっぱり上高地って混むのね~。


「上高地トンネル」が開通したおかげで道もショートカットされ、アプローチも随分と良くなりました。
この「上トン」を越えると・・・


定番の大正池からのこの景色。冬の上高地は、やっぱり静寂に包まれて良いですね~。
「釜トン」から歩いて1時間ちょっとで中千丈沢の出合へ、ここから沢を詰めて行きます。


二俣を右に進んでいくとゴルジュヘ。
先ず最初に出てくる滝は、高さもあるのでロープで確保してもらいました。
ゴルジュを抜けると、まもなくして氷瀑エリアに到着。


昨年の冬は、氷が繋がっていなかったという「Z」は、上も下もしっかり繋がってる!
1ピッチ目と2ピッチ目、それぞれ1パーティーづつ取付いていましたが、順番待ちも無さそうなので、先ずは「Z」から。


下から見上げると、なかなかバーチカルだこと・・・


その1ピッチ目は、私リードで取付くも・・・あれ、なんか刺さらない??

氷はそれ程固くはないのですが、力んでしまって初っ端からバンバン叩きまくり・・・
うまく刺さらないストレスが恐怖心をあおり、スクリュー2本入れたところで、既に腕パンパン・・・途中敗退してしまいました。
結局1ピッチ目は、トシゾーさんリードで突破、申し訳ないっス。。。


続いて2ピッチ目も、トシゾーさんリードで無事突破(抜けた後でスミマセン)。


私は、スクリューを回収するたびにテンテンしまくり・・・フォローで登っても、いっぱいいっぱい。
ツララ状だから、1ピッチ目よりも更に立ってるし、スタンスも広く取れないから、バランシーでキツイのなんの。


アイスは今回が3回目だというツッキー、果たして大丈夫なのか???と思いきや、なんとトップアウト!
会のお古のクォークで、よく頑張ったよ~

「Z」を2ピッチ登ってすっかりヘロヘロになってしまいましたが、まだ時間は14時過ぎ・・・
それに私はリードしてないし・・・ということで、お次は「ジョーズ」へ。


傾斜の緩い1ピッチ目なら、私でも大丈夫~?ということでリードで登りましたが・・・
なんと!スタンスが外れて、そのままフォール・・・
しかも、2本目のスクリューが吹っ飛んでグランド!!


ショックで呆然とする私。。。まさか、スクリューが抜けるとは・・・
幸いにも下地がフカフカの雪だったので事なきを得ましたが、カチコチの氷だったら足の骨を折るところでした。

午後になって氷もだいぶ緩くなっていたし、リードは、氷の状態やスクリューを打つ位置をしっかり見極めることも大切ですね。
あと、氷の下地に付いた雪のところはスタンスが滑りやすくく、危ないっす。


トシゾーさんに上に取り残されたアックスを回収してもらい、気を取り直して再びリードで登るワタクシ。


その名の通り「ジョーズ」はトップロープが張られ、大盛況。


お隣の「一角獣」も1パーティーが取付くところでした。


ジョーズを登っていたパーティーがトシゾーさんの知人の方だったので、合間に入れさせてもらいました。あざっす!
リードはトシゾーさん。


落差は30mくらいあるしバーチカルだし、ツッキーはちょっと厳しいか?と思いきや、何とここもトップアウト!
腕っぷしが強いというのもあるけど、それにしても見上げた根性です。

1本づつ登って懸垂下降で降りると、時間は既に17時を回り・・・いや~遅くまで目いっぱいよく登りました。


テンバには、何とか暗くなる前に到着。
ギアを片付けてテントに入れば、呑兵衛はお待ちかねの時間!先ずはビヤーで乾杯。
冷え切ったビールが胃にしみる~


私は、岡山出張で仕入れた津山の純米酒を荷揚げ、トシゾーさんはいつものラム。
ツッキーは・・・なんとサントリー角瓶を瓶ごと持ってきてるし。。。

でも、呑兵衛は酒があればある程、呑んじゃうんですよね~って、ウイスキーは、ツッキーがほとんど一人で呑んじゃってるし!
で、いつの間にやら酒は全て空っぽ・・・
今回豹変したのは、私でもなくトシゾーさんでもなく、ツッキー!
トシゾーさんを越える?ツッキーの酒乱ぶりには参りました。。。
呑兵衛はホントヤーね~。


翌朝・・・フライシートに落ちる雪の音で目が覚めました。
予報通り、明け方から雪が降り始めた模様。
降ってるんじゃ、ゆっくりテントの中で寝ていたい!なんていう思いが半分、せっかく来たのだから登らなくては・・・という気持ち半分で、今一つテンションが上がらずでしたが・・・

ツッキーは二日酔でのた打ち回って「登れません」と言うし、カトさんも雪の中を登るのも気が引けるようで、結局二日目は、撤収して下山することにしました。
下山といっても、しんしんと雪降る中、上高地の車道を1時間ばかり歩くだけですが・・・


大正池からの写真撮影スポットも、今日はご覧の通り。


二日酔でヨレヨレのツッキーは、アイスバーンで転んで起き上がれないし・・・

8時半には釜トンを抜けて、タクシーで車を停めた沢渡Pまで戻り、途中温泉へ寄る予定が時間が早すぎて何処も開いていないので、仕方なくそのまま静岡へトンボ帰りしました。

アイスクライミングは、恐らく今回が今シーズン最後だと思いますが、まだまだリードでの登り込みが足りないなーと痛感。
今回のリードでは、落ちたくないばかりにアックスを振る手にも力が入り、腹筋がつってしまう程、力んだ登りになってしまったと思います。
氷の質によっては、アイススクリューも効かないんだな~とも実感。恐ろしー
一歩間違えれば、足の骨を折ってヘリ搬送になるところでしたが、怪我もなく何とか無事に行ってこれて良かったと思います。
それと、酒の量も程々にしないとですね。。。
(ツッキーには呑ませないようにしとこ)