日 付:2020年 4月 4日(土)~ 5日(日)

ルート:八ヶ岳・権現岳東稜  権現岳東稜~権現岳~権現沢左俣左方ルンゼより下山

<1日目>
美し森P(12:17)→出合小屋(14:58)
<2日目>
出合小屋(4:28)→東稜合流(5:27)→バットレス登攀開始(7:54)→登攀終了(8:50-9:15)→権現岳山頂(9:47)→左方ルンゼ下降点(10:30)→出合小屋(12:00-12:55)→美し森P(15:05)


4月に入ってソメイヨシノも満開になり、街も里山も、色とりどり華やかになってきました。
そんな良い季節を迎えている最中なのに、今や戦後最大の危機に直面しているという事実・・・

コロナの感染拡大を受けて、私も3月末からテレワークを始めている訳ですが、つい先々週前まで東京圏内へ新幹線通勤していた身としては・・・
「もしや感染してるんじゃ?」・・・なんていう不安は、ゼロではあらず。

感染でもしていたら、地元の新聞にも一面トップで載るだろうし、家族はおろか会社や友人にも迷惑をかけ、地域社会にも大きな影響を及ぼすのでしょう。
なので、この時期に山へ行くというのは不謹慎という思いもありましたが、この週末は、延び延びとなっていた八ヶ岳の「権現岳東稜」へ行ってきました。


朝9時過ぎに静岡を出発し、途中休憩を入れつつ、12時には清里の「美し森駐車場」に到着。
今日のメンバは、いつものトシゾーさんにA堀さん、そして久しぶりのミッチー&私の4人のパーティー。

通常であれば、恐らく観光客の車で埋まるであろうこの駐車場も、外出自粛の影響でガラガラ状態。
停まっている車は私達と同じ、みんな山ヤさんのかな~?


先ずは今日の目的地、地獄谷にある「出合小屋」に向かって林道をぼちぼち歩いて行きます。
正面にはたっぷりと雪の付いた権現岳。
私にとっては2度目の「権現岳東稜」ですが、前回は全く雪がなく、アイゼンも必要ない状態でしたので、積雪期に行けるのは、ある意味初めて行くような新鮮な気分でした。


単調な林道を過ぎて堰堤を幾つか越えていくと、やがて雪も現れ・・・
でも雪を見れば、予想に反してノートレース!小屋はもしかして貸切??


ちょっと嫌らしい渡渉もありますが、2時間半程歩けば真っ青に屋根が塗られた「出合小屋」に到着。
やはり小屋の中には誰もおらずで、ものけの空。


到着して先ずやる事と言えば、ビヤを冷やす事・・・ですね。
誰もいない事を良い事に、小屋の中にテントを張って寝床を確保した後は、権現東稜の取付き点の「権現沢左俣ゴルジュ」まで下見に行くことに。


しかし・・・この先も全くのノートレース&腐れ雪で歩きづらい事!
時々、股下までずっぽりハマりつつ、権現沢左俣の出合あたりまで来たところで、既に時刻も16時。
東稜に取付く場所もわかっているので「ま、いっか~」と下見を打ち切って、小屋に引き返しました。
と、ゆうか・・・


呑兵衛さんは、早くコレに有り付きたかったのれす。。。
汗もかいたし、早速冷え冷えのビヤでぷしゅ~とお疲れの乾杯!
いや~胃が染みるう~


小屋の中にあったコタツテーブルを外に出せば、これまたリッチで快適!

 
でもって、呑兵衛1号&2号が担いできたのは、やっぱり日本酒!
私は石川県小松出張で仕入れた「神泉純米大吟醸」を、トシゾーさんは静岡の地酒「志太泉純米吟醸」。
どちらも100%山田錦を使っていますが、それぞれ違う個性のある深い味わいでした~♪

 
極めつけは、ミッチーが持ってきてくれた地元で捕れたというイノシシ肉の燻製。
身はやや硬めですが、クセの無い脂で日本酒のツマミとしてもよく合う事!ミッチーありがとう!

夕暮れになって宴もたけなわ、会場を小屋の中に移して、A堀さんが持ってきてくれたウィスキーにも手を出し始めた訳ですが・・・
晩飯も食わずにストレートでガンガン呑んでしまったばかりに、どんな会話をし、何時寝床に着いたのか・・・?
私は、その後の記憶が全くございませぬ。。。


2日目・・・

朝3時にA堀さんの目覚ましが鳴り、仕方なく起きる。
ミッチーが、開口一番「昨晩のトシゾーさんは、今までで最悪だったっスよ~」との事???
「一体何があったんだぁーーー??」

トシゾーさんも、私と同じく小屋に入っての2次会以降は全く記憶が無いらしく、話によるとミッチーに暴言を吐いていたらしい・・・
私も「外で寝れー」だとか、一緒に寝ていたトシゾーさんに言ってたらしく、ホント記憶が無くなるまで、お互いどうして呑むんでしょうね~?
ごめんね~ミッチー。。。


「は~~酔っ払いはヤダヤダ」と少々?自己嫌悪ぎみのトシゾーさんと、お互いの記憶を確認しつつ、暗闇の「権現沢左俣のゴルジュ」の中へ。


両岸が狭まったゴルジュを抜けて、右手のルンゼをアルコール臭を吐きながら登って行きます。
前回来た時はこのルンゼには全く雪がなく、濡れて滑りやすい草付きだったのでロープを出して登ったのでしたが、雪の付いた今回の方が断然登りやすく、スムーズに東稜へ辿り着くことができました。

 
しばらくは痩せ尾根&藪っぽいですが、尾根幅が広くなると歩きやすくなります・・・


・・・が、そうは言っても、ひたすら急登。


下界は晴れているのですが、右手に見える筈の赤岳は、残念ながらガスガスの中・・・


樹林帯を抜けてハイマツ帯になると、目の前にピラミッド状の東稜バットレスの岩壁がお出まし。
ナイフリッジとなる手前からロープを出して、そのリッジのトラバース&雪稜の1ピッチ目はコンテ&スタカットで登っていきました。
私のパートナーは、呑兵衛1号さん。


後続のミッチー&A堀さんを、1ピッチ目の終了点からパチリ。
ここも前回来た時は全く雪が無く、雪が付いている今回とは、随分と印象が違って見えました。


2ピッチ目から、いよいよバットレスの岩壁登攀。
私は前回オールリードで登っているので、今回は初めて登るという呑兵衛・・・いや、トシゾーさんに、全てリードをお願いしました。


フォローで登って安心&快適なわたくし。。。
ガバホールドが多く、スタンスもあるのでアイゼンでも問題なし。冬季アルパイン初級者向けの壁ですね。


3ピッチ目は、壁が寝てきて易しくなる代わりにハーケンも少なくなり、プロテクションが取りづらくなります。(カムも使えるところなし)


その3ピッチ目を登り終わるとバットレスの天辺となり、岩壁登攀もここで終了。
あと2~3ピッチ続けば登りごたえがあるのでしょうけど、ちょっと物足りなさは感じてしまうのかな~?


ミッチー&A堀さん組も無事登って、全員揃ったところで一息。
稜線も次第にガスが切れ始め、権現岳のオベリスクを見ることができました。


しかし、赤岳側の稜線は相変わらずのガスの中・・・。
対面にある旭岳東稜の「五段の宮」には、1パーティーが取り付いているのを確認。


メインロープを解いて稜線まではリッジ歩き。岩のギャップを登るA堀さんとミッチーをパチリ。
なかなか高度感のある良い写真が撮れましたが・・・その岩は登るんじゃなくて、左に巻くんですよ~!


稜線に出れば、一般登山道に合流。
外出自粛要請が出ているからか?稜線はおろか山頂には誰もおらず・・・。


稜線の直ぐ下に見えるは権現小屋。小屋裏は、二階の屋根まで雪で埋もれておりました。


権現岳の山頂には、剣はあっても何故か?山頂標識が無いんですよね~
登山道側には標識がありましたが・・・


当初は「ツルネ東稜」から下山する予定でしたが、予定を変えて権現沢左俣の「左方ルンゼ」を下って下山する事に。前方のピークは「三ツ頭」。


振り返って、権現岳の頂と東稜バットレス。
ここから登攀シーンが撮れれば、さぞかしインスタ映えするのでしょう。


左方ルンゼはそれ程雪深くなく、ガシガシ下っていけました。登るのは絶対に嫌ですが。。。

 
でもやっぱり雪崩跡や氷瀑した滝の懸垂箇所はあるので、時期によっては要注意。


「展望台の滝」の氷瀑もまだ繋がっていましたが、もうぐずぐずかな~?


更に下って行けば、早朝通過した「左俣ゴルジュ」に戻ることができました。
このゴルジュは、ほんと威圧的ですね~。


12時に無事、出合小屋まで下山。
気がつけば、稜線のガスガスも消えて晴れやかに・・・もっと早い時間に晴れて欲しかったのにな~
昼飯&テント撤収を済ませて、15時には美し森駐車場に戻りました。

帰りは温泉直行!・・・と行きたいところでしたが、コロナの影響で山梨県にある全ての日帰り温泉が休業中。
残念ではあるけど、このご時世では仕方が無し、真っ直ぐ静岡へ帰りました。

いつ終息するのか?新型コロナウィルス。
首都圏では「緊急事態宣言」が発令され、外出自粛を余儀なくされております。
しかし、感染者数の少ない地方とでは、危機感もだいぶ温度差があるのは事実。
感染者数を減らすには、人との接触を減らす事が再重要ですが、かと言って、家の引きこもりは体力を衰退させ、免疫力を弱めることにも成りかねます。
医療関係者にとってはとても大変な時期だからこそ、病院送りにならないよう感染防止は勿論、ケガにも十分気をつけて、この苦難な時期を乗り越えて行きたいですね。