日 付:2016年 9月17日 (土)
場 所:金峰山・鷹見岩南山稜(サミットリッジ)


9月の3連休は、トシゾーさんと若手の皆さんと一緒に剱へ!・・・の筈が、日本列島には秋雨前線が居座り、更には台風も接近中ということで、計画は中止に(ToT)
久しぶりにスケールの大きい山へ行けると楽しみにしていたのに、なかなか思い通りに行けないのが剱なんですかね~。

連休の初日だけ天気は持ちそうなので、予定を変えて、トシゾーさんが以前から気になっていたという「金峰山鷹見岩」の岩場へ行くことに。

鷹見岩といえば、確か、富士見平小屋から金峰山へ向かう登山道の途中にあったような無かったような・・・どんなルートなのだろう?

山行前日、トシゾーさんがメールで送ってくれた「Rock&Snow ’070」で紹介されているトポには、
こう記されていた。

「鷹見岩南山稜(通称サミットリッジ)」
 5.10- 8~10P+岩稜歩き
 2015年 4月30日 完成

そしてこのルートは、海金剛スーパートリトン、太刀岡山左岩稜、小川山・烏帽子岩左稜線などの名高いマルチルートの開拓者、MガイドとSガイドが5年かけて開拓し、完成させたルートであるということを今回初めて知った。
完成して間もないこのルートの存在を知り、登攀することができるなんて、とてもラッキーなこと!
しかも、今回は(も)強力な12クライマーのトシゾーさんや若手の皆さんばかりなので、私は超お気楽気分・・・

リードはお任せするとして、できればノーテンを目標に緊張感持ってトップアウトしたい!
・・・などと、ひそかに思っていたがどうなるか?

 
朝8時過ぎに瑞牆山荘Pを出発し、富士見平小屋を通過して、そこから更に金峰山へ向かう登山道を
40分ほど登っていくと、お目当ての「鷹見岩」の標識があった。
鷹見岩方面に向かって更に100m位進むと、コル付近に白テープが巻かれた2本の木あり、ここがアプローチの入口。

 
不要な荷物は入口近くにデポし、鷹見岩を左に巻いていく感じで山を下っていく。
アプローチ道は明瞭で、急なところや危険そうなところは、FIXロープで綺麗に整備されていたので、とても歩きやすかった。
このアプローチ道の良し悪しも、その岩場に対する印象がずいぶんと変わってきます。

 
アプローチ道入口から歩くこと約30分で、ルートの取付き場所である洞窟に到着。
しかし、洞窟の中から始まるマルチってのも、また驚き桃の木です。

1ピッチ目は、右のクラック上にある隙間が抜け口のようだが、トポには、左(正面)のクラックを直上して三角穴を抜けるラインもあるという。そのルートの名は「人間コルク栓」。細身の人以外は危険!と書いてあった・・・くまのプーさんのように、岩に挟まった人の姿を、是非見てみたいものだ。

 
その1ピッチ目、さっそくトシゾーさん&Qちゃん&シモヤンのパーティー先頭でクライムオン!

「夏場はこのピッチだけ濡れている」と記載の通り、クラックに手を入れれば湿っているとの事。
が、流石のトシゾーさん、ジャムも決まりトンネルへと潜って無事オンサイトで抜けた!

 
狭いトンネルから顔を出すシモヤン。ザック背負って匍匐(ほふく)前進ぎみに通過するので大変。
続いて、ミッチー&リュウのパーティーも続く。彼らは”つるべ”で行くとのことだったが、果たして・・・


そして最後は、12クライマーのテツリードで、ウメ&私のパーティー。
クライミングセンスのあるテツのリードは、見てても安心感があって軽々と右にトラバースしてました。
が、セカンドのウメさん、サードの私は足は決まらないわ、ジャムは抜け落ちるわでテンションしっぱなし・・・お助けボルトに乗って、とにかく何でもアリで岩を這い上がり、通過💦

5.10ab?の短いルートですが、個人的には今回一番厳しいピッチだったと感じた。

 
2ピッチ目は、45mもあるという長~いフレーク+最後はスラブのルート。
ルートが長いから、順番待ちで1時間以上も待たされましたが、ようやくテツがスタートし、ウメさんも続く。そして、更に30分待って私の番・・・
チムニーから頭上を見ると、そこには終わりの見えないスケールの大きいフレークが・・・


5.9くらいかな~。最初はジャムが効いて快適ですが、登るにつれフレークが徐々に狭まっていく。
レイバックに要所でジャムを入れながら登っていきますが、いや~長い長い!
最後のスラブがいやらしく、惜しくも1テンしてトップアウト。体感的には10bくらいかな?

先行パーティーで、ここのピッチをリードしたリュウは、最後のスラブで大フォールし、5mくらい落ちたとか・・・大事に至らなくて良かった。


3ピッチ目の終了点からは、大日岩を始め、金峰山の手つかずの岩場を眺めることができた。

 
3ピッチ目は、ルーフ状の岩の下を右へトラバースするルート。頭を押さえられますが難なく通過。
続く4ピッチ目の取り付きはチムニー・・・う~ん、チムニーか~


ウメさん&私は「ザックを背負ってるからね~」という言い訳で、目の前の立ち木をよじ登って4ピッチ目を越えた。
しかし、ここにお助けの立ち木があるってのも絶妙です。
時間があれば、荷を上げてもらってチムニーで登りたかったんですがね~本当は ( ̄▽ ̄;)


4ピッチ目のリッジに上がると、そこにはこれまたスケールの大きい垂壁が!!
その壁の半分下の5ピッチ目で、ミッチーがリュウを引き上げている最中でした。

 
そして 我らパーティーも、いよいよこのルートのクライマックス!5~6ピッチ目へ。

スラブは抜群の安定感を持つテツは、あっという間に5ピッチ目の終了点へ・・・しかし、トラバースなのに青ロープが全く確保されてないじゃん!って、私が青か~。
落ちたら、左に振られて宙吊りになってしまうので・・・


セカンドのウメさんにロープをかけ替えてもらいつつ、登ってもらった。


ちょうどその頃、6ピッチ目ではリュウがリードで奮闘中。渋い顔になりつつ、足がぶるぶる震えていたとか・・・
下のテラスにいる黄色いヘルメットは私。この高感度、素晴らしい!


セカンドで登るウメさんを下からパチリ。
ジャムを入れながらレイバックして登るここのフレークも、また楽しかった。

 
そして、最終の6ピッチ目。
最初はフレークに沿っていくが、フレークからピンへのスラブのトラバースがまた絶妙!
フォロワーも、落ちたら振り子のように振られるので、もう怖いのなんの。
いや~難しい、難しいからこそ面白い!って余裕の言葉が出るのは、リードじゃないからかな?

 
最後のフェイスも無事?登り切り、終了点の一坪テラスへ無事完登!
時刻にして既に17時前、さっきまで見えていた景色はガスガスに覆われ、あたりが薄暗くなってきた。
急げー

 
リッジをコンテで越えた後は、メインロープを解いてアプローチシューズに履き替えて岩稜歩き。
ローソク岩のところがちょっと危険でしたが、みんなの声がする鷹見岩の頭へ・・・
ピーク直下にも小ルートのクラックがあって、みんなそこで遊んでいたようですが、時間がないので私たちはパス。


そして全員無事、鷹見岩の頭へ到着。いやはや日没寸前。


やっぱり、マルチの醍醐味はピークで終われること。みんなの充実仕切った笑顔が素晴らしい!
「ギリギリボーイズだっ」と言っていた、元気空回りのミッチー&リュウのコンビにも随分笑わさせてもらったクライミングだった。


今回オールリードで登ったテツ、1ピッチ目以外は、全てオンサイトで安定した登りは流石の一言。
足引っ張りコンビのウメ&私は、頭が上がらないのだ。お疲れでした!


天気は下り坂、日没で暗くなる前には、登山道に出たいので急いで鷹見岩を後にしました。
デポした荷物も回収し、富士見平小屋に到着したころには既に真っ暗・・・

事もあろうに、私はいつも必ず持ってくるヘッデンを車に忘れ、暗闇の中をみんなのヘッデンの明かりを頼りに下山しました。
マルチの時はやっぱりヘッデンは必須です・・・反省反省。

帰りは、明野にあるクララの湯に寄り、車を運転するリュウには申し訳なかったですが、ラーメン屋でラーメンと生ジョッキを注文し、車の中でもコンビニで買ったビールを、トシゾーさんと共に飲んで帰宅しました。

トシゾーさん、剱は行けなかったですがお誘いありがとうございました。
うまい下手、年の差関係なく、楽しい仲間のつながりがどんどんできるクライミングって、ほんと楽しいですね!
また皆さん、ご一緒しましょう!