日付:2018年 1月 6日(土)
ルート:七人作りの尾根(七人作りの峰~ハチビツ山~大谷嶺)

新田・稲荷大明神鳥居(8:21)→七人作りの峰(9:26)→七段沢のコル(11:13)→ハチビツ山(12:17)→大谷嶺(13:19)→大谷崩登山口(14:55)


安倍奥、大谷嶺の南稜にあたる「七人作りの尾根」は、安倍奥屈指の藪山と言われており、以前から行ってみたいと思っていた山域でした。
どうせ登るなら、雪化粧するこの季節に・・・
ということで、久しぶりに安倍奥の藪山を、一人でぶらりと歩いてきました。

「大谷崩登山口」の駐車場に車を停めて、そこから今回の登山口にあたる梅ヶ島・新田の「稲荷大明神」という神社の鳥居までは、車に積んできたチャリで一気に下る作戦を立てていたが、林道の路面は、前日降った雪が付いており凍結。
仕方がないので、別荘地から少し登ったあたりの駐車スペースに車を停めて、そこからチャリで林道を下るが、やはり路面は所々ツルツル・・・
案の定、カーブで見事横滑りして大コケ、怖え~。


で、「七人作りの尾根」のスタート地点が、梅ヶ島新田の「稲荷大明神」。
ここにチャリをデポし出発。先ず神社までは、急な石階段を登って行きます。


神社を過ぎて植林帯を更に登って行くと、間もなくして三角点のある最初のピーク「七人作りの峰」へ。
しかし、なしてこのような名前を付けたのか?
この辺りから新雪もちらほら。


標高1400m手前あたりから、植林帯から自然林に変わり、笹薮が濃くなってきました。


崩落箇所からは、お馴染みの安倍東山稜(安倍峠~大光山)の展望。
やがて笹も背丈以上となり、獣道であろう踏み跡を見つけながら、笹を漕いで行きます。


1500~1600m付近は、綺麗なブナの原生林。
尾根は、ところどころ広い二重稜線なのでルーファイが難しくなるが、基本的には尾根の右側を歩いて行きます。


1766mの小ピークを過ぎると、林越しにこれから向かうハチビツ山がチラホラ。
複雑な二重稜線になっていて迷いやすいですが、薄い踏み跡を辿って行きます。


七段沢のコルからハチビツ山の登り返しは、かなりの急登。振り向いて1766mの小ピーク。
笹に捕まりながら、そこを一気に登って行くと・・・


目の前が一気に開け、壮大な大谷崩のガレガレの縁に出ました。


左はガレ、右は急斜面の藪なので結構というか、かなりスリリング。
立ち木にしっかり掴まりながら、登って行きます。


なかなかの高度感なんですが、ピンボケなのがちょっと残念・・・


ガレガレの縁を登り切ると、ハチビツ山のピークに到着。
山頂標識も三角点もないハチビツ山ですが、たぶん枯れたブナの木あたりがピークだと思います。
しかし、木にぶら下がったこの青い板は、いったい何の意味があるのだろうか・・・?


いや~この景観!4年前にも大谷嶺経由で、このハチビツ山を訪れていますが、ここの景色はほんと見事!
今回は雪化粧した大谷崩を期待していただけに、あまり冠雪していなかったのが、ちょっと残念。


大谷嶺に向かってガレの縁をさらに歩いて行きます。
ここもなかなかスリリングですが、一度歩いているので新鮮さが無い。


眼下は「扉の要」。


ガレガレ縁の登り返しから、振り返ってハチビツ山。


4年前に来た時よりも、縁の崩壊が進んだように思います。

最後のガレ場、ここも急なので慎重に。


登り切れば、大谷嶺のピークも直ぐそこ。


鳥居を出発してジャスト5時間、大谷嶺のピークに到着。誰もいない・・・


帰りは一般道、新窪乗越経由で下山。ここの縁もかなり崩落が進んでいますね。


その縁には3m先までじりじり近づいても、一向に逃げようとしないカモシカが。
まったく!最近のカモシカと来たら・・・襲われないと知ってか?人間に慣れ過ぎ!


山梨側、北斜面の樹林帯は軽アイゼン必要でしたが、静岡側の南斜面はご覧の通り雪無し・・・
というか、昨日降った雪は溶けてしまいました。


「扉の要」から、歩いてきたハチビツ山(右のピーク)~大谷嶺(左のピーク)の稜線を見上げる。

まだ雪がほとんどない安倍奥でしたが、たまには地図読みしながら山歩きするのも、程よい緊張感があって良いですね。