日付:2019年 8月10日(土)~ 18日(日)
ルート:南アルプス主稜線(甲斐駒ヶ岳~仙丈ヶ岳~三峰岳~塩見岳~荒川前岳~赤石岳~聖岳~光岳)

<1日目> 晴時々曇
竹宇駒ヶ岳神社(5:13)→七丈小屋(10:41)→甲斐駒ヶ岳(13:08)→北沢峠・長衛小屋(16:00)
<2日目> 晴のち曇一時雨
北沢峠・長衛小屋(4:30)→仙丈ヶ岳(8:00)→野呂川越(12:29)→三峰岳(16:01)→熊ノ平小屋(17:00)
<3日目> 晴のち曇
熊ノ平小屋(4:40)→北荒川岳(7:45)→塩見岳東峰(9:22)→塩見小屋(10:17)→三伏峠小屋(13:14)
<4日目> 曇時々雨
三伏峠小屋(4:14)→小河内岳(6:24)→高山裏避難小屋(9:25)→荒川前岳(13:22)→荒川小屋(14:08)
<5日目> 雨
荒川小屋(4:19)→小赤石岳(6:05)→赤石岳・避難小屋(6:30-6:59)→百間洞山の家(8:33)
(百間洞山の家~大沢岳をピストン)
<6日目> 暴風雨
台風10号の影響で「百間洞山の家」に停滞
<7日目> 暴風雨
百間洞山の家(8:35)→兎岳・避難小屋(10:50-11:30)→前聖岳(12:43)→聖平小屋(13:50)
<8日目> 霧のち晴
聖平小屋(4:06)→茶臼岳(7:29)→光岳(11:04)→茶臼岳(15:11)→茶臼小屋(15:40)
<9日目> 晴のち曇
茶臼小屋(4:00)→上河内岳(5:23-5:52)→鳥小屋尾根分岐(7:01)→畑薙吊橋(12:05)→沼平ゲート(12:49)


<9日目>

2時40分起床。
泣いても笑っても今日が最終日、下山の日です。
朝食として食べ続けたチキンラーメンも最後の一袋となり、担いできた食料もこれでほぼ完食。
テントを撤収し、4時ジャストに茶臼小屋を出発しました。
天気は、やや雲はあるものの富士山も見えて、まずまずの天気!?

最終日(9日目)は、上河内岳の山頂でご来光を拝んだ後は、物好きにも茶臼岳直下の「鳥小屋尾根」を下り、全く予定に無かった畑薙第一ダムの沼平側へ下山する予定。


薄っすらと朝焼けした未明の空に、上河内岳のシルエットが。
上河内岳の肩を通過して、山頂へ登って行けば・・・


Goodタイミングで、ガスの切れ目からご来光が!






悪天候で、これまでずっと見れなかった聖岳、赤石岳、そして悪沢岳の御三家も次第に頭を出し、この絶景!!


初めてここを訪れたAiさんも、感慨深く山を見つめていました。
ココはいつ来ても眺めがよく、飽きないですね。


この景色に後ろ髪を引かれつつ、山頂を後に下山開始。


ピラミカルな上河内岳の巨大な影が、雲の幕に映し出されていました。


茶臼岳や光岳がある南部も、ガスが徐々に消えて晴れやかに!


イワツメグサ


私にとっての、今回の山行ベストショットと言えば、この写真に尽きるかもしれません。
「幻の池」に映し出される逆さ上河内岳・・・
何度も訪れている山も、こういうサプライズがあるからこそ、また足を運んでしまうんですよね。




ハクサンフウロ


ミヤマアキノキリンソウ


ウメバチソウ


もう何度登った事だろう茶臼岳。


ザックをデポした茶臼小屋分岐点に戻り、この景色も見納め。


予定通り「鳥小屋尾根」を通って下山開始。


序盤はハイマツ帯の藪漕ぎで歩きにくいですが、樹林帯に入ると比較的歩きやすくなります。
とはいっても、台風の影響か?だいぶルートは荒れてましたが・・・


右手に見えるは、仁田岳東南尾根。


随所にコースサインの青テープが、灌木に撒かれていました。
いつもなら速いスピードで駆け下りていくトシゾーさんですが、「百間洞山の家」で階段から落ちた後遺症が、この下山中に発症してペースダウン。
打撲したお尻をかばい過ぎたばかりに、どうも膝に来てしまった様子・・・
でもAiさんもいたから、丁度良いペース配分になったかな?


畑薙山の古い標識。標高は1,836m。
ここまで下ってくると、下界の湿った暖かい空気が漂い始め、汗だらだら・・・


ガレの展望箇所から畑薙湖が見えてくれば、あともうちょい。
と言っても、ここから急な下り坂になって、滑りやすく滑落に注意しなくてはなりませんが。。。


そこも無事越えて、鉄塔が見えれてくれば鳥小屋尾根も終わりを告げ、一般道と合流。


畑薙吊橋を渡って、全員無事下山。


東俣林道から見える仁田岳の稜線。暑いながらも何処となく、秋の気配を感じました。


でもって、13時前に沼平ゲートへ到着。
長かった?短かった?私達の9日間の山旅は、これにて終了。
事前に連絡していた同じ会のM野さんが、はるばる車で迎えに来てくれ「指導センター」の横で待ってくれていました。
図々しいと思いつつも、本当に感謝の気持ちで一杯、大変助かりました。ありがとうございます。

帰りは、もちろん白樺荘へ直行。風呂に入るのは、なんと9日ぶり!!
流石に9日間体を洗っていないとなると、自分が臭いのがよくわかります。
(M野さん、車中悪臭ですみませんでした。。。)


温泉から出た後は、やっぱり「生ビール」で乾杯!(M野さん、運転すみませんでした。。。)
M野さんにはお礼に、温泉とカツ丼を無料サービスしました。

Aiさんも、元々の計画では「易老渡」側へ下山し、送迎付きの民宿へ一泊後に、ご自宅のある東京へ帰る予定だったとの事なので、静岡まで車で送ってくれるとあって助かった様子。
そのAiさんとも、近々またの再会を約束し、静岡駅でお別れしました。
数日間でしたが、呑兵衛二人にお付き合いいただき、ありがとうございました。


「山を想えば人恋し 人を想えば山恋し」

赤石避難小屋に掲げられていた、詩人でもあり登山家でもある「百瀬 慎太郎」の一句。
この詩が意味する想いと、マッチしているかどうかはわかりませんが・・・
「山を通じて人と出会い、出会いがあるからこそ、また山へ行く・・・」そんなふうに解釈つつ、何となしにこの詩が、心に響いた今回の山旅でした。

おしまい