日付:2020年 7月24日(金)
ルート:笛吹川水系東沢下部 ホラの貝ゴルジュ


本来ならば、東京オリンピックの開幕で日本中が盛り上がっていたのだろう、この7月4連休。
そのオリンピックも、コロナ禍により異例の1年延期・・・果たして本当に1年後に開催されるのかどうか?

そして、今夏は南アルプスの山小屋もコロナ禍により、一部を除き休業を余儀なくされております。
昨年夏、南アルプス大縦走で大変お世話になった「百間洞山の家」も、それは同様・・・。
その百間洞の山小屋で、偶然にも知り合った管理人のフジイさんとさっちゃんの希望で、この4連休は「赤石沢」の沢登りを計画していたのでしたが、増水による東俣林道の通行止めに加えて、4日間とも天気予報は雨マーク・・・という事で、残念ながら中止に(T_T)。

「4連休のうち、せめて1日だけでも良さそうな日を狙って、沢へ行ってみましょう!」
と、企画幹事のトシゾーさんが転進先としてセレクトした沢というのが、なんと「ホラの貝ゴルジュ!」まじっすか~!
どっぷりと水に浸かる”泳ぎの沢”だけに「果たして皆さん、大丈夫~?」と内心心配しつつも、行ってみることに。

前日トシゾーさんは、畑薙第一ダムの沼平でフジイさん&サッちゃんをピックアップし、私とミッチーは、塩山駅でAiさんをピックアップ。
買い出しを済ませて、夜9時前に西沢渓谷にある「道の駅みとみ」に全員集合すれば、早速、宴会突入!
お酒注ぎ上手なフジイさんのペースにハマらないよう、注意しなくては・・・と思ったのは最初だけで、いつものように、ビールに日本酒、そしてワインと・・・
次から次へとお酒が出てくれば、呑まない訳にはいかないじゃーん!
という事で、結局お開きになったのは午前様・・・だったのかな?

翌朝・・・朝5時起床。
おびただしいツバメの鳴き声で目が覚めました。いつもの如く、頭は少し重いが体調胃腸は万全。
朝食&支度を済ませて、西沢渓谷の駐車場へと車移動。


しかし、今朝から小雨の降る生憎の天気。
入渓前から雨に降られるって・・・私、今回が初めてかも?


晴れていれば、吊橋上から見えるであろう「鶏冠山」も、今日はガスの中。


吊橋を渡って、いよいよ東沢の右岸より入渓。
この段階では、一見、沢も穏やかそうな感じでしたが・・・


最初の滝が現れると一同唖然。。。やっぱり今日は、水量増し増し!?
「ホラの貝」が今回初めてのミッチーが、トップバッターで突破を試みるも、流される事3回・・・


「そんなに大変なの~?」と、私もチャレンジするも、ジャンプ一発で取り付き成功!そのままフリーで登って、一抜け突破!


泡泡に圧倒されていたミッチーも、岩への取り付き方がわかれば、突破成功!
取り付きに、お助けスリングを垂らしてくれました。


今回が6回目?7回目?のトシゾーさんも登って、今回が初めての後続の皆さんには、ロープも出してフォロー。
クライミングそのものが久しぶりというAiさんも、何とか無事突破。


先月も、一緒に深南部の沢を登ったさっちゃんは、お助けも要らずフリーで突破!
さっちゃんは、ほんとクライミングセンスがあります。


今日は、ナント!お手製のわらじを履いてきたフジイさん。
わらじで、つるつるの花崗岩を登ることができるのか?ちょっと心配でしたが、足をうまく決めて無事突破。
しかし、このアングルからの写真は、グツグツと煮立った釜の上を登ってるみたいで、なかなか迫力ありますね~!


前回(2年前)は楽々と泳いだトロ場も、今回は流れがきつく、岩にしがみつきながら泳ぎます。
手が剥がれるとたちまち流され、スタート地点へ・・・


「トシゾーさんが苦労しているのを見るのは、楽しいっスね~」と、白い歯を見せてニコニコするミッチー。




足が着くか着かないかのところも、流れに逆らって泳ぎ・・・


水圧きつい壁のへつりも、ホールド&スタンスを探りつつ、無事突破・・・


でも、その後のギャップ越えが水圧かかり、また大変💦


今日は、ライフジャケットなし、ウェットスーツなし、スパイク付きの足袋+わらじ・・・という装備のフジイさんですが、持ち前の登攀力と根性で頑張っていました。けっこう水を飲んだとか・・・


そして、いよいよ「ホラの貝ゴルジュ」の入口。今までのは序盤に過ぎません。

先行パーティーが取り付くところでしたが、待てども待てども・・・何故か先に進んで行かない?
「何してんのかな~」と、しびれを切らしたミッチーが、ゴルジュの中へ。


このスラブの取付きに、だいぶ苦労されているようでした。
確かに、水の落ち口のところは水圧で足が弾かれ、うまく登っていけない!


お助けロープを出して、後続の皆さんも何とかスラブ岩に取りつき、ゴルジュの中へ!
滝の淵側は、まるで洗濯機の中のように渦潮がグールグル・・・
足元にあるトイ状のすべり台に足を突っ込めば、たちまち足が弾かれて体が持って行かれそうになり・・・

右壁のトラバースは行けたとしても、この上にあるトイ状の滝は恐らく危険すぎ・・・
それに、ここの淵をドボンするのも気が引けます。
という事で、残念ではありますが、ここで撤退することに。。。

ウェットスーツを着ていない、フジイさんとAiさんは体が冷え切って震えが止まらないということで、トシゾーさんと共に登山道にエスケープして下山開始。


ウェットスーツを着ているミッチーと私、そして元気爛漫の沢好きさっちゃんの3人は、流れに任せてキャニオニングで戻ります。きもてぃー!


私はこの日の為に、急遽ウェットスーツを新調しましたが、やっぱり、ウェット着てるのと着てないとでは大違い!

そして最後、最初に登った滝は・・・
ミッチーは「僕はチキンですっ!」と言いながら巻いてしまいましたが・・・


私とさっちゃんは、お約束通り・・・ドボーン!して〆ました。


それにしても、さっちゃんは見上げた根性!怖さ知らずと言うか・・・って、私もか?


今日は行きも帰りも、ず~っと雨降り・・・本降りにならなかっただけでも、まあ良かったのかな~?
撤退はしましたが、増水した分、楽しさ倍増で終えることができました。
でもやっぱり次に来る時は、真夏の晴れた日、淵がエメラルドグリーンでキラキラした平水時を狙って訪れたいですね~。


帰りは三富にある温泉に寄って、その後は「中村屋」というラーメン屋に寄り・・・
車を運転するミッチーが「いいっスよー」と言ってくれたので、遠慮なく?申し訳なく?


私は「生」を注文してしまいすた~。
今日は車を運転しなくてはならない誰かさんを横目に、ゴクっと一口!「あ~~しみるう~」
温泉後の「生」は最高に旨し!

静岡に戻って、この夜は全員でトシゾーさん宅に押し入り、またまた宴会突入!
二晩連続で、呑んだくれてしました。。。

なかなか明けない梅雨の長雨も、8月に入れば、ようやく晴れマークが出てきて明けそうな気配・・・
コロナも第2波が来ているのか?感染者が急激に増えてきていて不安を隠せませんが、これからの夏本番を、山に沢へと足を運んで楽しんでいきたいですね。
皆さん、お疲れ様でした。また沢でお会いしましょう!