日付:2021年 4月 3日(土)~ 4日(日)
ルート:南アルプス 白峰南嶺(東河内山域) 山伏~小河内山~水無峠山


大井川の支流「東河内」を源頭に持つ白峰南嶺の山域は、人入らず&手つかずの自然が残る貴重な山域。
その山域にある「鹿ノ子池」には、一昨年の晩秋に初めて訪れて、その素晴らしいロケーションに癒されたのでありました。
その鹿ノ子池に、若手のコージンが「行ってみたいっす!」という発言が発端となり、この週末は、トシゾーさん夫婦にツッキー&コージン、私の5人で行ってきました。
(まあ・・・いわゆる、呑み会山行ね。。。)


冬季閉鎖中の林道「勘行峰線」を突き進んで行くと、目の前には久しぶりに見る「小河内山」の姿。
天気は下り坂、明日は午後から雨という予報なので、山は既にガスがかかり始めていました。


原生林が素晴らしい百畳峠をぼちぼち歩いて、先ずはお馴染みの「山伏(やんぶし)」へ。
桜も散り始めているこの4月初旬、残雪もすっかり消えて無くなりましたね~。


1年半ぶりの山伏には、10時頃到着。今日はあいにくのガスガス。
こんなガスガスの日でも訪れるハイカーはいるのね~って、私達もか。。


山頂から進路を西に移して、足場の悪い急な斜面を下って行きます。
この斜面には残雪の懸念があったのですが、意外にも雪は無く一安心。


急斜面を下って、白峰南嶺の起点となる「大笹峠」へ。
この井川雨畑林道は、補修工事をしてはまた崩れてのイタチごっこで、なかなか全面開通しないのね~。


大笹峠から先は急斜面の登り返しで、そこを越えると、南嶺最南端のピーク「小河内山」が見えてきます。


標高2000mを越えると、残雪もちろほら。
一つ目のピークを越えて、三角点のある二つ目のピークを越えて行くと・・・


目の前には、開放的な笹原が広がる筈も・・・残念ながらガスに覆われてしまい、何にも見えず。
でも、これはこれで幻想的?


3つめのピークだけ何故か?「小河内山」の標識がありました。


永野氏の著書「南アルプス深南部 知られざるルート94選」には、「小河内山から先は、本格的な笹薮漕ぎとなり、鞍部から水無峠山の登りは、身を没する程の笹を掻き分けて登る」と記載されていますが、今や笹を掻き分けて登るようなところはありません。


まもなくして、山頂ピークが一体何処なのか?よくわからない「水無峠山」らしき山頂へ。
ここから進路を南西方向に変えて、適当に下って行きます。


こういった二重稜線のような窪地が幾つもあるのが、この場所の特徴でありルーファイを難しくさせます。
今回も、トシゾーさんの野生の勘を頼りに歩いて行きましたが、前回訪れた時に休憩した見覚えある倒木も出てきて、進路に狂いはないと確信。


高度計を見つつ、稜線から標高差200mくらい下っていくと、やがて水の流れる音が聞こえてきて、ちょろちょろ流れる沢の源頭部にぶつかりました。


この沢のヌタ場のようになったところが、幻の池「鹿ノ子池」なのでありやす。


その「鹿ノ子池」から更に沢筋を、距離にして100m程下って行くと・・・


ロケーションの良い目的地へ到着!複雑地形が作り出す、とても不思議な空間。
ちなみに右の沢は、大木の裏あたりから伏流水となり、流れが消えてしまいます。


目的地に着いて先ずやる事といえば、ビヤーを冷やすこと・・・ですね。
山へ行くときは、いつも「お酒の量、足りないんじゃ~?」と心配をしてしまう私ですが、まあ、こんだけあれば今宵は大丈夫かな~??
・・・と、思ってしまうところが、呑兵衛の証?


張り放題ですが、なるべく平らなところに寝床を確保し・・・


湿った薪にも火がついたところで、呑兵衛は、お待ちかねの宴の時間!
・・・と言っても、まだ15時ですよ!


ビヤーが冷えるのを待ち切れず、先ずはラムのストレートで乾杯!胃が染みる~~


私からは、荒引きウィンナーにベーコンブロックのおすそ分け。


それから今日は大奮発して、静岡の地酒「正雪・純米大吟醸」を担いできました!
自分が言うのも何なんですが、これがバカうま!


ビールにワイン、日本酒もいつの間にやら空けて、ツッキーのラムも無くなり、仕方がないので私が持ってきたラムにも口火が開き・・・
このラムがガツンと来て、その後は全く何をしゃべったのか?私は記憶がございませぬ。。。


ツッキーは、酔っぱらって居眠りこいてるし・・・
結局この日は、23時半ころにお開きになったらしく、実に8時間以上も呑んだくれてしまいますた~


翌朝、チュンチュン・・・
いつ寝たのかは定かでありませんが、テントの中でしっかり寝ていました。
同じテントに寝ていたツッキーやコージンが、朝起きたことも全く知らず、私は朝6時過ぎまで爆睡。


しかし2日目は、午後から雨が降る予報なので、そうゆっくりはしていられません。


とは言っても、大あくびの私・・・全くもってポンコツ状態。
トシゾーさんも私と同じく、昨夜の記憶が飛んでいるとか・・・そして、いつもの定型文「頭が痛い」とも。。。


朝飯を食ってテントを撤収し、7時半頃にはテント場を出発。
アルコール臭を吐きつつ、この登り返しがなんともキツイ事!
そして、早くも上空からポツリポツリと雨粒が・・・マズイぜっ!


一汗かきつつ、再び「水無峠山」の稜線に出れば小雨も止み、昨日ガスって見えなかった「小河内山」の山容も見ることができました。


大井川の谷を挟んだ対面には「大無間山~大根沢山~信濃俣」の稜線も。


でもって、「小河内山」のこの開放的な笹原の景色も拝むことができました。


バックに見えるは「大無間山」。ここは、いつ来ても素晴らしい所です。


下界に沸くガスも、なかなか幻想的・・・
上空はどんよりとして、いつ雨が落ちてきてもおかしくない天気でしたが、日頃の行いが良いのか??本降りとなる前には、無事下山することができました。

新型コロナの影響で、在宅勤務もこの4月で丸1年が経過。
1日じゅうパソコンの前で、じっとしている日々が続いている事もあり、このところの運動不足はかなりマズイ!と思っていたので、久しぶりに山を歩けて良かったと思います。
神秘的な「鹿ノ子池」に秘境の「東河内」の山域は、また違ったルートで今度は訪れてみたいですね。
もちろん、お酒を担いで!